ストレスとはもともと物理学で用いられていた用語で、
外から加わる力に対して物体内に生じる反作用の力(緊張)のことを指します。
この考えを 1930 年代に初めて生体に適用したのはカナダの病理学者H. セリ工で、
寒冷、外傷、疾病、精神的緊張など何らかの刺激が生体に加わったときに生じる
生体側の歪みをストレスと呼び そのストレスの原因となる刺激をストレッサーと呼びま した。
ー般にはそのどちらもストレスと言いますが、明確に区別するためにストレッサーをストレス刺激、
本来の意味の歪みとしてのストレスをストレス反応と呼ぶこともあります。

例えば、今あなたがこの文章を読んでいるときに、外で突然大きな音がしたとします。
すると、あなたの注意はその音に向かい、脈が速くなる、全身の筋肉にカが入る、
血圧が上昇する、血糖値が上がる、胃腸の運動や消化液の分泌が抑制されるなどの
反応が現れます。これらの反応は、外敵から身を守る(逃げる、闘う)ために
生まれながらに備わっている合理的な反応です。
心拍や呼吸が速くなるのは筋肉にエネルギー をたくさん送るのに役立ち、
手のひ らや足の裏に汗をかくのは、走ったり物をつかんだりするときに滑りにくくするのに
役立ちます。

とりあえず必要のない冑腸の運動や消化液の分泌は止まりますし、
血液の成分は傷ついて出血したときに空気に触れるとすぐに固まるように変化しています。
危機的な状況に対するこれらの反応は、ホメオスタシス(恒常性)と呼ばれる体の状態を
ー定に保つ 「からだの知恵」によるもので 、自律神経系や内分泌系が深く関与しています
(免疫系の関与も明らかにされつつあります)。




自律神経系や内分泌系の中枢は脳の視床下部という場所にあり、
情動を司る大脳辺縁系と密接に関連しています。
ストレス刺激は大脳新皮質から大脳辺縁系を介して視床下部に伝えられ、
自律神経系や内分泌系を介して各器官に作用し、
ストレス刺激が身体に与える影響を最小限にしようとする反応が起きます。
さらに、これらの身体反応とー緒に、恐れ、不安、緊張、怒りなど、
危機的状況に対応するために有用な情動も起こります。
このことは、ある情動に伴って体の緊張などのストレス反応が生じると言い換えることもできます。
心と体は大脳辺縁系や視床下部で繋がつていると言えるでしょう。
これらのストレス反応は、基本的には 「いざ」とい うときのための緊急反応ですので、
短い時間で終われば間題ありませんが、このような状態が長く続いたり繰り返されたりすると、
頭痛や発熱、疲労感、食欲不振、漠然とした不快感などの症状、
さらには高血圧、糖尿病、胃潰瘍などの病気につながります。

その原因となるストレス刺激には、細薗、有害物質、高温、寒冷、外傷など
物理的・身体的なものと、対人関係、職業上の問題、経済上の間題、
生活環境の問題など心理的・社会的なものとがあります。

具体的にどのような状況が人間にとってストレスと感じられるのかについて、
ホームズと レイは人生の出来事 と病気の発症との関連を調査して、
下の表に挙げたような人生の出来事に再適応する
(出来事による変化に対応していく)際のストレスの度合いに得点をつけました。


この得点がー年間で 300 点を超えると、その人はその後
80 % の確率で重い病気にかかることが判明しています。
また、ラザルスらによれば、人生の比較的大きな急性的な出来事よりも、
「時間の無駄使い」「仕事への不満」「食事の支度」「同僚が気に入らないこと」
「物を紛失する」「厄介な隣人」など日常生活での小さな 慢性的な厄介ごとの方が
健康により重大な影響を及ぼすとされています。



現実の生活場面では、あるストレス刺激が単独で問題になってくることは少なく、
さまざまなストレス刺激が複合して影響します。
例えば、交通事故を起こしで怪我をした場合、その怪我による身体的な苦痛や不自由さ、
後遺症の心配、相手方との補償の間題、仕事を休むことでの経済的な不安など、
事故という出来事に関連して、さまざまな厄介ごとが発生するのです。
これらのストレスに対処することをコーピングといいます。
コーピングは大きく分けると情動焦点型コーピングと問題焦点型コーピングの二つがあります。

情動焦点型コーピングと呼ばれるストレス対処法は、
ストレスによる不安などの情動を軽減するための、気睛らし、静観、回避などの行動を指します。

もう一つの間題焦点型コーピングとは、間題解決行動に代表 されるように、
直接にストレス の原因となる状況に働 きかけてそれを変化 させ ようとするものです。

情動焦点型の手段を多く用いる人、問題焦点型の手段が得意な人なども考えられますが、
実際にはこの二つの手段を併用して私たちはストレスヘ対処 しています。
私たち人間には、基本的に動物として自然環境に適応するための生理的機能が
備わっていますが、技術文明が進むにつれて自然の中よりも人工的な環境の中で
暮らすようになってきました。

私たちがー生の うちに経験する出来事は、
おそ らく昔の人の何倍にもなっていると考えられます。
このような環境の変化や複雑さといった多くのストレ ス刺激が、先に述べたような
いわゆる心身症などのストレス反応を引き起こします。
これらの症状に対処していくには、従来の人間を機械の部品の集まりのように
みなす身体医学のアプローチを超えて、心身両面から病める人の全体をみていく
心身医学のアプローチが大切になります。

 


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